生まれたときからたくさんの喜びを与えてくれるとともに、様々な悩みも日々抱えることになる子育て。
特に、お子様が成長するにつれ、デリケートなお悩みも増えてきます。
マリアクリニックでも多くの保護者様が、ご自身のお子様の悩みを抱えてご相談にいらっしゃいます。特に、脇の臭い(ワキガ)のご相談は周りの人にも相談しづらく、不安になっている親御様も多くいらっしゃいます。
今回は、ワキガ治療を数多く受け持ってきたマリアクリニックグループの1院である、岡山マリアクリニックが小中学生のお子様のワキガ治療に関して詳しく解説していきます。
小さいころは気にならなかったのに、子どもが小学校高学年(もしくは中学生)になった頃から気になりだした、というご相談を多くいただきます。
これは、ワキガの原因となる汗腺の発達が、第二次性徴の時期や思春期の頃のホルモン変化によって活発になるため、ワキガの症状がこのころから始まることが多いためです。
成長期と一括りにいっても、個人差が大きく、発育のいいお子様の場合は、早い段階から「臭い」に悩まされるケースは少なくありません。
思春期の時期は、お子様の体の成長だけでなく、心の成長にもとても重要な時期です。この時期は自己イメージが形成されるとても重要な時期でもあります。
自分の体臭に対する悩みで自己概念や自信が低くなってしまったり、他人との関係を作るのに消極的になってしまったりすることもあります。
思春期の悩み、特にデリケートな悩みになると、保護者の方々もどう接していいか悩むことも多いかと思います。
心身ともに健全なお子様の成長をサポートするためにも、保護者の方々には、正しい知識をしっかりと持ち、悩むお子様に積極的に関わることが重要です。必要であれば、医療機関に相談をすることもおすすめです。
ワキガ臭を発生させる汗はどのような物なのでしょうか?
そもそも、汗を分泌する「汗腺」には種類があります。「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」です。
エクリン汗腺は体温を調節するために汗を分泌させます。ここから分泌される汗は無味無臭です。このエクリン汗腺は体全体に分布しています。
一方、アポクリン汗腺は、動物にとっては仲間同士の確認やフェロモンのような役割を持っていると言われており、ここから分泌される汗は、ミネラルやタンパク質、脂質などを多く含んでいます。その混合物が細菌に分解されて強い臭いを発します。このアポクリン汗腺は、エクリン汗腺と違い、脇・乳輪・外陰部、外耳道など限られた場所に分布します。
ワキガの元となるアポクリン汗腺の大きさや数は生まれたころから決まっています。生活習慣などの改善により、アポクリン汗腺への刺激を抑えた生活をすることで、多少症状を抑えることができます。しかし、根本的に解決しようとするならば、アポクリン汗腺を除去するか、もしくは破壊するほかありません。
結論から申し上げると、小学生・中学生のお子様であってもワキガ治療を受けることは可能です。当院でも、小学生・中学生のワキガ治療を多く提供しております。
しかし、小学生・中学生のお子様がワキガ治療を受ける場合、切開施術やミラドライといった、根本治療はおすすめできません。
先述したように、ワキガは思春期の時期に発症するケースが一般的です。
第二次性徴の時期が過ぎると、アポクリン汗腺はそれ以降増えることはありません。一方で、第二次性徴の時期が過ぎていないお子様は、まだアポクリン汗腺が発達する可能性があります。そのため、アポクリン汗腺を除去したり(わきが手術)、破壊する(ミラドライなど)といった根本治療を受けても、そのあとでアポクリン汗腺が発達し、結局症状が再発してしまう可能性が高いのです。
もう一つは、今のワキガの症状が一時的な場合もある、ということです。
思春期が過ぎるとワキガの症状が自然と落ち着く場合があります。
ワキガの原因でもある、アポクリン汗腺は元々フェロモンの役割をしているため、思春期に活発化する性ホルモンの影響を受けやすいと考えられています。そのため、思春期の時期だけ一時的に臭いが強くなるケースもあります。
ワキガ体質ではない場合は、体が成長するにつれて、アポクリン汗腺の活動が鈍くなり、臭いが薄れていきます。
お子様がワキガ体質か、そうでないかを簡易的に判断するチェック項目をご用意しました。あくまでも簡易的なもので、目安の一つではありますが、こちらの項目に当てはまらないお子様は、現在ワキガの症状があったとしても、落ち着く可能性があると言えます
ワキガ体質は遺伝します。
両親どちらかがワキガ体質である場合は、お子様に遺伝する確率は50%、両親ともにワキガ体質の場合は75%の確率で遺伝すると言われています。
外耳道(耳の穴の中)には、ワキガの原因となるアポクリン汗腺があります。
そのため、耳垢が湿っていたり、粘度がある場合は、アポクリン汗腺から分泌される汗の多いことが考えられるため、ワキガ体質の可能性があります。
アポクリン汗腺から出る汗には色素物質(リポフスチン)が含まれています。その為、アポクリン汗腺が分布している脇などの汗の量が多いと、着用している服がその部分だけ黄ばんでしまいます。また、制汗剤などを使用していないにも関わらず、脇の毛に白い粉がついている、という場合は、アポクリン汗腺からの分泌物が結晶になった可能性があります。
もしご自身のお子様がワキガ体質かも、と思われる場合は以下の対処法がおススメです。
肉類や乳製品などは、食べ過ぎるとアポクリン汗腺を刺激したり、そのアポクリン汗腺から分泌される汗に脂質やタンパク質が増えてしまい、臭いが強くなってしまう場合があります。
逆に、梅干しや海藻などのアルカリ性の食べ物や、ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化作用の高い栄養素を含んだ食べ物(玄米や緑黄色野菜など)を食べると、ワキガの臭いを抑えられると言われています。
ただし、ワキガが治るわけではないので、あくまでも臭いを強くしない、抑えるための対処法です。
食生活の他にも、ストレスやホルモンバランスの乱れによって、アポクリン汗腺が刺激されてしまうことがあります。ワキガで悩むことも、ストレスになり、より症状を悪化させてしまうきっかけになることもあります。
悩みを解決させるためにも、専門医療クリニックに相談することがオススメです。
ワキガ治療の経験が多いクリニックの医師であれば、現在の悩みの状況を客観的に診察し、効果的な解決方法を提案することができます。
小学生・中学生のお子様を持つ親御様にとって、ワキガに関する悩みはとても大きな悩みの1つになっているかと思います。 かといって、ワキガへの正しい知識がないと、費用をかけたとしても、逆効果になり、より一層悩みが増えてしまう、ということも考えられなくはありません。 岡山マリアクリニックは、多くのワキガで悩むお子様をお持ちの親御様のご相談に乗ってまいりました。 お子様はもちろんのこと、親御様にもご安心していただけるよう、診察から施術・対処法のご提案まで丁寧に行っております。 岡山マリアクリニックのワキガ治療は無料でカウンセリングを行っております。 まずはお悩みの相談だけでも結構ですので、お気軽にお越しください。
記事監修医師
小林幸子 医師