ミラドライは切らないワキガ・多汗症治療法ですが、具体的にはどのようなメカニズムで脇汗や匂いを抑制しているのでしょうか?
治療を検討中の方や、脇汗や匂いにお悩みの方は必見です。
この記事では、ミラドライ治療の方法や仕組みについて解説し、最適な治療法を見つけるお手伝いをします。
2006年に米国のMiramar Labs社によって開発され、2010年に日本で初導入されたのが、ワキガ・多汗症治療機器のミラドライです。
従来のワキガ治療では、手術が一般的でしたが、ミラドライはその切開を必要とせず、脇を傷つけずに効果的に治療する革新的な方法として注目されています。
ミラドライは、日本の厚生労働省と米国のFDA(アメリカ食品医薬品局)の認可を受けた、脇汗治療に特化した医療機器です。FDAの認可は世界的に厳格で、ミラドライがその基準をクリアし、治療効果と安全性が認められたことを示しています。
近年、「切らないワキガ・多汗症治療」をうたう機器が増えていますが、その中には情報が不足しているものもあります。ミラドライのように、治療効果と安全性が確認された製品に注意を払い、選択することが重要です。
ミラドライは、電子レンジなどで使われるマイクロ波(マイクロウェーブ)技術を活用したワキガや多汗症の治療法です。この方法では、マイクロ波が水分に特に吸収され、それによって汗腺を温めて処理します。
一般的な懸念として、「ミラドライの治療中に激しい痛みがあるのでは?」や「他の組織にダメージを与える可能性は?」という不安があります。しかし、ミラドライの治療は汗腺に焦点を絞り、皮膚表面は冷却システムで保護されます。治療中には麻酔が使用され、通常は激しい痛みを感じることはありませんので、安心して治療を受けることができます。
マイクロ波を用いた治療は、ワキガや多汗症治療だけでなく、腫瘍などの他の医療分野でも安全に利用されています。
ミラドライのハンドピースが脇の皮膚を吸引し、マイクロ波の照射を行います。
ワキガや多汗症の原因となる汗腺は、皮下2〜3mmの層に集中しています。ここに向けてマイクロ波を照射することで、効果的に治療を行うことができます。
照射されたマイクロ波は、表皮を貫通して真皮に到達し、そこで水分を含む汗腺に吸収され、熱を発生させます。この熱によって汗腺が破壊されます。
汗腺の多いエリアの下には皮下脂肪の層がありますが、マイクロ波はこの皮下脂肪から抵抗を受けるよう設計されています。そのため、マイクロ波のエネルギーが汗腺エリアに集中し、他の組織への影響は最小限に抑えられます。
ミラドライのマイクロ波照射中、冷却システムである「ハイドロセラミック・クーリング」が作動しています。
このシステムは、表皮から真皮にかけての浅い層を冷却し、熱から保護する役割を果たしています。そのため、治療中に苦痛を感じることはありません。また、脂肪層より深い箇所に対しても、著しいダメージはありません。
ミラドライは、ワキガや多汗症を効果的に治療する際に、メスを使用しない方法です。その仕組みについて理解していただけましたでしょうか。
ワキガや多汗症の症状や個人の体質は異なるため、麻酔の方法や照射レベル、範囲などを個々に調整することが重要です。
マリアクリニックは、日本で初めてミラドライを導入し、グループ全体で治療データを共有し、治療法を改良してきました。その経験を活かし、患者さま一人ひとりに最適な治療を提供しています。
ミラドライによるワキガや多汗症治療を受ける際は、岡山マリアクリニックにご相談ください。
記事監修医師
小林幸子 医師